「でじたる」と「あなろぐ」

 ここ数年の開店休業状態で大きな収穫があったのは、大きく二つあります。
 ひとつは、長野市中条の山の中に「ヒミツのたまり場」を作ったこと(ここに書く時点でヒミツじゃないけど…(^^;…)、そして二つ目は「楽譜のデジタル化」を本格的に取り組んだことです。

 タブレット端末の普及で、楽譜データの保存・管理・持ち出しが、手軽にできるようになりました。大きな画面のipadは、もう何年も前に買ってあり、「いつか実現したいなぁ」と思っていましたが、そこに保存する「楽譜データ」をパソコンで作成するのは、結構手間がかかります。
 「よし!この時間のあるうちに、モノにしよう!」と決心し、取りかかりました。

 最初の頃は音符ひとつ入力するのも、くりかえしの記号を正しく記入するのも、???の連続で「手で書いた方が早い!」状態でしたが、楽譜ソフトのめざましい進化もあり、最近はグッと早く仕上げる事ができるようになりました。
 ひとつの楽譜を仕上げれば、移調も楽々でき、皆さんの声に合わせた伴奏もしやすいのです。

 この楽譜データは「演奏する」という機能があります。楽譜のデータを「そのまま忠実に再現」するのです。無機質な声で「歌詞も歌う」のです。
 「アナタノモエルテデ、アタシヲダキシメテ~♪」なんて、歌われてもなぁ…(*_*)
 それでも「間違い」はひとつもありません。

 でもって、この楽譜を見ながら、「ヒミツのたまり場」でみんなで歌ったり、演奏したりします。
 サビついたような楽器や声で、サビついたような人たちが、トチったりオタオタしながら、ライブをやります。音程もテンポもまちまちで、題名を言われないとしばらく聴いてないと、なんの歌かわからない時もあります。
 …でも、この「アナログ」の世界が、たまらなくいいんだよねぇ。(^^) 

 「その人」が感じられる演奏、その人の人柄や人生や今置かれた立場が、小さいステージゆえ、より強く伝わります。上手くいくこと、いかないこと、長い人生の中で超えてきたいろんな事。。
 なんて贅沢な時間かと思います。
 最後には、仲間の温かい拍手やヤジ?が飛び交うささやかなライブです。

2023年09月21日